相続放棄と賃貸に関するQ&A
相続放棄をする場合、被相続人が住んでいた賃貸アパートの解約を行っても大丈夫ですか?
アパートの解約を行ってしまうと、相続放棄ができなくなる可能性がありますので、賃貸アパートの解約はしないようにしましょう。
そもそも、遺産を処分してしまうと相続放棄ができなくなります。
この「遺産を処分する」とは、相続人でなければできない行為を行うことをいい、賃貸アパートの解約は、この遺産を処分する行為に当たる可能性があります。
インターネットの記事の一部には、賃貸アパートの解約を行っても問題ないと記載しているところもありますが、確実に相続放棄を行う場合は、賃貸アパートの解約はしてはいけません。
万が一、すでにアパートの解約をしてしまった場合は、すぐに専門家にご相談ください。
相続放棄をする場合、被相続人が住んでいた賃貸アパートの中の家財道具やごみ等については、処分しても大丈夫ですか?
相続放棄をする場合にごみを処分することは問題にはなりませんが、家財道具を処分すると相続放棄ができなくなる可能性があります。
家財道具の中には、冷蔵庫や洗濯機等、客観的に価値のあるものも存在します。
これらの家財道具について、買取りや廃棄、持ち帰り等の処分を行ってしまうと、遺産を処分したとして、相続放棄ができなくなる可能性があります。
そのため、相続放棄をする場合は、家財道具はそのままにしておきましょう。
賃貸アパートを貸していたのですが、賃借人が亡くなり、その相続人全員が相続放棄をした場合、大家である私は、どうすればいいのでしょうか?
結論として、相続財産清算人を立てて、賃貸借契約を解除する必要があります。
相続人が全員、相続放棄をした場合、賃借人が不在という形になります。
そのため、大家さんにとっては、いつまでも部屋の賃貸借契約が解除することができなくなり、困った事態になります。
そこで、相続財産清算人を立てる必要があります。
相続財産清算人の立て方については、裁判所での手続きとなります。
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