エンディングノートのメリット・デメリット
1 エンディングノートのメリット
エンディングノートを作成するメリットとしては、終活を整理できることや、自身が希望する医療、介護の内容を事前に決めることができること、家族に思いを残せることなどがあります。
たとえば、エンディングノートを作成することで、自身の財産内容や今後の生活への希望などが明確になり、終活を円満に進めることが可能になります。
2 エンディングノートのデメリット
他方、エンディングノートにはデメリットも存在します。
実際によく問題になる点として、エンディングノートと遺言書は異なるということです。
たとえば、エンディングノートに遺産の分配方法を記載したとしても、遺言書としての形式を整えていないと法的に効力はありません。
むしろ、エンディングノートの内容をめぐって、相続人間でトラブルになる場合もあります。
3 エンディングノートだけでなく遺言書の作成も必要
このように、エンディングノートを作成するだけでは、メリットだけでなく、デメリットも存在します。
そのため、エンディングノートを作成する場合は、遺言書とセットで作成しておくことをおすすめします。
また、作成においても、手書きの遺言書の場合、原則として全文を手書きする必要があります(遺産目録については、ページごとに署名押印があれば、手書きでなくても問題はありません)。
また、日付を記載する際、「令和5年5月吉日」のように、いつ作成されたのかが特定できない書き方だと、遺言書自体が無効になってしまうなど、細かなルールがありますので、注意が必要です。
そのため、遺言書を作成される場合は、遺言書の作成に詳しい専門家にご相談されることをおすすめします。
遺言書の作成に携わる専門家は複数いますが、中には相続に詳しくない方や間違った知識を持っている方、テンプレート通りのものしか作ってくれない方もいます。
そういった専門家に依頼してしまった結果、遺言書が無効になったり、内容について相続人間で揉めてしまったりしたケースも存在します。
そのため、遺言書の作成を専門家に依頼する際は、遺言書の作成に強い専門家にご相談されることをおすすめします。